Original grail
言峰綺礼は神父だ。ゆえに、言峰は祈り続ける。信じたことのない神へ。
彼が祈るはただ一つ。衛宮士郎の勝利のみ。己が快楽を満たすため。
Original grail
episode5: 策動するそれぞれ
言峰が礼拝室へ出向くと、そこにはすでに先客がいた。
「・・・戻っていたのか」
礼拝室の椅子に足を投げ出した青年。その髪は黄金のような金だった。
「アレは消えたぞ、言峰」
「ああ、お前の出かけている間に状況が変わった。アレのマスターと言うべきか、間桐桜は死亡した。アレが消えたのも道理だろう」
「フン。我としたことが、無駄足を踏まされたわ。やっと見つけたアレを叩いてみれば、単なる残留思念とはな」
「だがこれで聖杯戦争は正常化した。私とお前の望み通りに」
もっともお前がここに現界していること自体、正常とは言えんが、と、言峰は言い足す。
人あらざるもの。金髪の青年は人ではない。サーヴァント。クラスをアーチャー。真名をギルガメッシュ。
今時のアーチャーたる英霊は、凛の持つエミヤである。ギルガメッシュは前回、第四回聖杯戦争の際、召還されたアーチャーであり、本来ならば聖杯戦争終了と共に消滅しているはずの存在。
つまりこの聖杯戦争には八人目のサーヴァントが存在しているのだ。これをイレギュラーと言わず何と言おう。
ギルガメッシュ。世界最古の王は、シャツの胸元をはだけながら、
「つまらんな。セイバーも消えた。残るサーヴァントは食指も動かぬようなゴミばかりだ」
言って、ギルガメッシュはふと気づいたように言峰を見やり、
「言峰? 令呪がひとつ少ないな。我は命令を受けた覚えはないぞ」
「一つあれば事足りるだろう。どのみちお前に令呪が効くとも思えん」
「クッ、そうとも限らんぞ? 何しろ貴様は我のマスターだからな」
自分の冗談に気を良くしたのか、ギルガメッシュは「クハハッ」と、笑声を漏らす。
礼拝室が開かれたのは、まさにその時だった。
凛は、ひとり、学校へと歩いていた。通学路に彼女以外の姿はない。当然である。彼女は遅刻も遅刻、大地国の最中だった。
「凛。もう昼時に近い。無理をせず休んだらどうだ」
これは霊体化しているアーチャーだ。
「そもそも、残る相手はバーサーカーのみ。マスターのイリヤスフィールと面識がある以上、あえて普段通りの生活をする必要はない。私としては、このまま聖杯戦争が終わるまでは休学するべきだと思うが」
確かに「昼間は休戦」が暗黙の了解とはいえ、わざわざリスクを冒してまで通学することはないだろう。
「別に普段通りにこだわってるわけじゃないわ。ただ、今日は衛宮君に会いに行くだけ」「衛宮士郎に・・・?」
アーチャー・エミヤは戸惑った。
『守るから。遠坂は、オレが絶対に守るから!』
『衛宮くん・・・?』
あんなことがあった昨日の今日だ。はっきりと明かしてはいないが、聡い彼女のこと、薄々自分の正体に感づいているだろう。その上で衛宮士郎に会うと言うのか。過去のエミヤに。
「そ。衛宮君とは、教会で別れたきりだから。臓硯がどうなったか、報告。うやむやになっちゃってるけど、彼とは協力中だし」
「奴がこれ以後も聖杯戦争に関わるとは思えんな。それに、電話一本で済むことだろう」
「だめよ。彼と、顔を合わせて話さなきゃ。それがわたしの義務」
学校はちょうど昼休みらしい。学食へ向かうもの、すでに食事を終え中庭でサッカーに興じる生徒達をよそに、凛は職員室にまず向かった。
「おお、遠坂。どうした」
「先生、すみません。体調が悪く午前は欠席してしまいました。連絡も遅れてしまい、申し訳ありませんでした」
担任に一言詫びると、初老近い担任は「お前に限ってズル休みなんてことはないと信じてるしわかってるよ」と言わんばかりに目を細め、
「おお、遠坂。そうか風邪か? 調子が悪いなら早目に帰っていいからな」
「はい・・・」
特に詰問もせず凛を解放した。優等生のふりは、こんな時に役に立つ。
このまま士郎の教室へ向かおうかと廊下を歩いていると、食事時の会話に混じってテレビのニュースが聞こえてきた。学食に置かれたテレビからだ。
そう言えば朝はニュースも新聞も目を通さずこっちに来たな・・・と、凛が何気なく耳を傾けていると、
『昨日、またしても冬木市にて謎の集団意識不明事件が起きました』
凛はかすかに眉を寄せた。
集団意識不明事件。表向きはガス中毒や貧血が原因とされているが、事実はキャスターによる魔力吸収。キャスターの死後にも一度起こったが、それも臓硯がキャスターの骸を操って行ったもの。
つまりキャスターも臓硯いない今、起きるはずのない事件だ。たまたまかもしれない。今度は本当のガス中毒かもしれない。けれど、『偶然』を偶然のまま見過ごすのは魔術師ではない。あるのは必然で、求められるのは真相。
『幸い全員が軽い貧血で済んだとのことですが、あいつぐ事件に警察も本腰を入れ・・・』
凛はしばらく耳を澄ましていたが、事件に関する続報はないようだった。
「・・・どう思う?」
「何が?」
答えたのは、アーチャーではなかった。
「よっ、遠坂。独り言か?」
凛は、一瞬驚いて、すぐにニッと不適な笑顔を浮かべる。そして、いつの間にか目の前にいたボブカットの女生徒へ、
「おはよう、綾子」
彼女の数少ない友人のひとり、美綴綾子。慎二と桜の所属して「いた」弓道部で、主将を務めている。そういえば衛宮士郎も元は弓道部だったと聞く。思えば妙な巡り合わせだ。
「知ってるか遠坂。お昼時の挨拶はこんにちわ、だぞ・・・ってうわあんた、何だその目の隈。夜遊びか?」
「せめて夜更かしって言って。でも、そんなにひどい?」
気にして凛は目をこすった。今朝はろくに鏡も見なかったが、寝過ごしたことと言い、疲れがたまっている自覚はあった。
「そんな顔してたら、学園のアイドルの座も危ういぞ。これはどっちが男を先に作るかの賭けに、あたしが勝つチャンスかね」
カカカと男のように笑う美綴は健康そのもので、凛はほっと一息ついた気分になった。
こういうたわいもない会話がしたかったのだ。
「言ってなさい・・・ところで」
衛宮君知らない? と、聞こうとする「ところで」を、綾子の「ところで」が遮った。
「ところで、あんたに聞くのもおかしい話なんだけど、最近どっかで慎二の奴見なかったか」
凛は魔術師に戻った。
「・・・ん? 今日は見てないし、ここしばらくもないわね」
「だよな。アイツここ数日休んでてさ。桜は風邪だって言ってたんだけど、とうとう昨日から桜まで休んでるんだよ。ちょっとなーって」
「寒いし、兄妹で風邪にかかったんじゃない? 別に珍しい話じゃないでしょ」
「んー、なんだけどなー。何か気になるんだよな・・・先生の話じゃ電話にも出ないっていうし・・・」
綾子はこの手の「きな臭さ」には驚くほど勘が良い。彼らの続けての欠席にただならぬ物を感じたのだろう。凛は暗然たる思いでいた。
教会に間桐一族の死は報告してある。明日になれば間桐の一家は行方不明か、もしくは誰も知らないような遠い土地に越したことにでもなり、それっきり間桐という存在はこの世から抹消され、やがては忘れ去られる。
敗北者の、定めがそれ。分かってはいたが、やりきれない。
「じゃ、綾子。わたしちょっと用事あるから・・・」
立ち去りかけた凛に、綾子がかけた言葉は。
「了解。それともし衛宮も見かけたら、あたしか藤村先生に知らせてくれい」
「え・・・衛宮って?」
「そう、衛宮士郎」
凛は今し方来たばかりの通学路を、今度は逆へと走っていた。
目的地は衛宮邸。緩みなく走りながら、綾子の言葉を反すうする。
『うちの顧問の藤村先生は衛宮ん家に良く出入りしてるんだけどな。先生が今朝行ってみたら家に衛宮がいなかったらしい。バイトも最近行ってないし、泊まりに行くような友達も柳洞ぐらいだしな。その柳洞だって例の集団昏睡で入院中だし・・・昔は衛宮も慎二とつるんでたからな。お互いいなくなったのは関係してるんじゃないかって。藤村先生心配して自分の家の若いもんまで動かしてるらし・・・』
着いた。数日ぶりに見る衛宮邸は、何故か人を拒んでいるように見えた。それは凛の心境の問題だろうか。
「玄関、鍵が閉まってる。アーチャー」
「了解した」
アーチャーが霊体のまま玄関をすり抜け、中で実体化して鍵を開ける。
「中にサーヴァントの気配はない。人の気配もしていない」
「ありがとアーチャー。聖杯戦争が終わっても、盗人で食えるわよ」
「捕まった時は君に命令されたと言おう」
「はん!」
凛は万が一を考え、土足のまま上がり込む。ふと生前、この家を実の家のように愛していた人間のことを考え、
「ごめん桜・・・」
心中で謝りながら、居間へ入った。
「・・・結界が一度発動した形跡があるわ。間違いなく侵入者ね」
「イリヤスフィールか」
「ううん。ここに来るまでは決めてかかってたけど、正直その可能性は低くなった。あの娘ならこんな結界、外側からでも指一本で無効化出来る。わざわざ発動させるまでもない・・・それに多分、あの娘。衛宮君には手を出さない」
まだ士郎にセイバーが健在だった頃、イリヤとは一度、士郎を交えて戦った。アーチャーが負傷していたため実質一対一での戦いだったが、結果は惨憺たるものだった。
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン。彼女の駆るバーサーカー、その正体はギリシャ最大の英雄ヘラクレス。
ただでさえ「神」の持つ圧倒的なポテンシャルは、バーサーカーのクラス属性「狂化」により限界以上に引き出されており、間違いなく今時の聖杯戦争における最強の英霊。
狂化したサーヴァントは理性を奪われ、ただ単純に力を行使する存在に成り下がるが、あれほどのサーヴァント。力押しだけで他を圧倒できよう。
実際、セイバーはバーサーカー相手に苦もなくひねられた。セイバーの不可視の剣はバーサーカーの斧剣を押し返せず、さながら洗濯機の中の衣類のごとく蹂躙された。もし戦闘の中断がなければ、凛はセイバー共々殺されていたろう。
「あの時、イリヤスフィールに引き上げる理由はなかった。セイバーは瀕死だったし、わたしにはアーチャーがいなかった。そのままやってればイリヤは二人のマスターを始末出来たはず。でも、そうはしなかったわ」
「例の話か。イリヤスフィールは、衛宮士郎の負傷に動揺したと」
「そう。はじめからイリヤはセイバーとわたしだけを狙っていた。衛宮君が怪我して、イリヤスフィールは撤退した。まるで、衛宮君が傷つくのを恐れるみたいに」
士郎はセイバーを庇おうとして、バーサーカーの一撃を浴びた。かすめただけでも人体には致命的なそれに、士郎は腹部をごっそりと持っていかれていた。凛は正直、士郎は死んだと思った。セイバーの魔力の逆作用がなければ、実際そうなったろう。
だが、その絶対の好機に、
『いや、こんなのつまんない・・・』
イリヤはバーサーカーを下げた。その時のイリヤの表情を、何故か凛は強く記憶している。まるで叱られた子どものような・・・。
「しかし逆に見れば、どうせ助からぬ傷だ。マスターが死ねばセイバーも消える。目標を達して帰ったとも考えられる」
「そうね・・・けどやっぱり違うと思う。アインツベルンが令呪を失ったマスターになんて興味示すわけないもの。来るならもうわたし達のところに来てるわ」
イリヤには、正面きって戦って勝つ実力も自信もあろう。実を言って、凛は正面きってアーチャーが勝てるとは思ってない。そもそもあれに勝てるものなど存在するかどうか。同じ神クラス、それこそ北欧神話の雷神トールでも呼ばない限り難しいだろう。仮に召還出来たとしても、それほどの英霊、きっと凛には御しきれない。
むしろあれほどの英霊を手足のごとく使い回し、かつ綻びを見せないマスターこそ格別なのだ。遠坂・マキリ・アインツベルンは聖杯に当初から深く関わるがゆえ「御三家」とも呼ばれているが、さすがアインツベルン。格違いだと言うほかない。
唯一の救いがアーチャーが遠距離攻撃を得意とすることで、何とか隙を見て、マスターのイリヤだけを除けないものかと考えているが。
「だとすれば、ライダーか」
アーチャーのつぶやきは意外だった。
「あのねぇアーチャー。ライダーは桜と一緒に消えたはずよ。仮に臓硯と契約してたって臓硯が死んだ今は同じこと。魔力供給のないサーヴァントなんて、海から出た魚と一緒。すぐ干からびて死んじゃうわ」
「マスターが、いなければな」
凛は息を呑んだ。
「キャスター、アサシン、ライダーのマスターは死亡。セイバーのマスターは脱落。そしてわたしとバーサーカーのマスターは健在。となれば答えは一つだろう」
サーヴァントのクラスは七つ。今挙げた中にないものは。
「ランサー・・・マスターは綺礼・・・!」
「令呪が残っていれば、サーヴァントと契約は可能だ。口で何と言おうと、奴がマスターだった事実に変わりはない。大方、表舞台から降りたふりをして、寝首をかく気でいたのだろうよ」
「・・・」
凛の拳が柱を打った。
そして場所は教会に移る。
「綺礼・・・!」
礼拝室の扉を荒々しく開けたのは遠坂凛。彼女の赤い服は、並び立つアーチャーの赤とも相まって、まるで燃えさかる炎のごとくだ。
「ふん、無粋なメスが・・・」
突然の闖入者に、ギルガメッシュはふっと顔を逸らした。興を削がれた。そう言わんばかりだ。
「ほう、凛か」
対して、言峰は驚いた様子もなく、
「臓硯を下したそうだな。見事な手際だ、この分では後見人の私に泥を塗ることはなさそうだ。すでに事後処理は手配してあるが希望でもあるのか」
「・・・衛宮君はどうしたの」
「衛宮士郎ならば、あの夜以来見ていないが」
「衛宮君が行方不明らしいのよ。ここにいればもしかしてって来たんだけど」
「ふむ、残念だがここに来たのは的はずれだ。保護を断った元マスターが、どこでどうなろうと関知せん」
凛はにっこりと笑った。彼女を良く知る者が見れば、戦慄を禁じ得なかったろう。
彼女が優しく微笑んだ時、その裏にあるのは殺意だ。
「悪いけど、あんたの話は信用出来ないの・・・この教会、隅から隅まで調べさせてもらうわ」
「一度疑えば、完全に白と分かるまで疑ってかかるか。なるほど用心深いことだ。どうやら、父親の撤は踏まずに済みそうだな」
ぴくりと凛は眉を寄せた。
「綺礼。それどういう意味?」
言峰は微笑を浮かべた。一見しただけで分かる。その笑みにはよどんだ悪意しかない。
「言ったとおりだ。お前の父親も私を疑っていれば、むざむざ背後から撃たれず済んだだろうになと」
「・・・ッ!」
凛はその瞬間、全出力で魔力を叩きつけた。
「このッ・・・!」
この距離だ。防ぎようもない。純粋な破壊力が神父へと殺到し、
ドッ!
「・・・!」
砕かれた長椅子が、濛々たる粉塵を巻き上げている。
その奥から現れたのは、
「騒がしい。午睡の邪魔だ、消え失せろ」
黄金の盾を構えた、金髪の青年。言峰の前に立ちはだかっている。
かばわれた言峰は無事だ。冷たいまなざしの奥が『残念だな』と、あざ笑っていた。
「っ・・・誰だか知らないけど、そいつをかばうつもりなら・・・!」
なおも撃とうとした凛の腕を、アーチャーが引き留める。
「凛・・・下がれ。無駄だ。その男はサーヴァントだ」
「え?」
言われて初めて凛は、男をはっきりと見た。。
豪奢な金髪に飾られた容貌は、聖者をかたどった彫刻が命を得て動き出している、そう形容出来るほど高貴かつ秀麗であったが、そのゆがんだ口元、濁りきった眼光がそれらの印象を一蹴していた。目につく全てのものを殺したがっている。そんな殺人鬼にしかない相貌だった。
「サーヴァント? そんなわけ・・・だって、もう七人いるじゃ・・・」
男・・・ギルガメッシュは戸惑う凛を意に介さず、その手を天へ掲げると、
「良く見破った。褒美だ。慈悲をくれてやる」
瞬間、空間がゆがんだ。
「凛!」
「えっ!?」
とっさに凛を突き飛ばし、アーチャーは両腕をふるった。干将・莫耶の二振りが、迫り来る剣の雨を弾いた。が、アーチャーの双剣もまたはねとばされ、後退を余儀なくされる。
「打ち出す剣の一本一本が宝具か・・・よもやこんな隠し玉とはな。八人目のサーヴァント。クラスは何だ」
「下郎に名乗るいわれはない」
鼻で笑い、ギルガメッシュはその指を打ち鳴らす。何もないはずの空間から、幾条もの銀光が落ちてくる。
それは丸腰のアーチャーへ降り注ぎ、
キィィィン!
全弾、アーチャーの「矢」によって弾かれていた。それはあたかもアサシン戦の焼き直しのようだ。
地に落ちた自らの武器を見やり、ギルガメッシュは「贋作者・・・!」と、ここにいたって、初めて敵意をむき出しにした。
「なるほど、貴様のクラスはアーチャーか。奇遇だな、私もそのアーチャーだ」
落ち着き払ったアーチャーに、ギルガメッシュは途端、哄笑で返す。
「クハハハ! 贋作者がよく吠えた! よりにもよってこのオリジナルに! 我ギルガメッシュに!」
「ギルガメッシュ、世界最古の王か。面白い。どちらが真のアーチャーか、比べてみるも一興だ」
「比ぶるまでもないことだ。偽物が我に勝てる道理もない。貴様ごときの紛い物、児戯にも等しい」
「そうかな?」
お互いは無意識のうちに一歩、二歩と間合いを開けた。互いの距離は戦いの盤面であり、何人たりともその狭間に生存を許さぬだろう。
「言峰。死にたくなければ手を出すな。奴にもそのマスターにもだ」
「凛。離れていろ。何、このサーヴァントは私達の敵ではない」
エミヤとギルガメッシュ。
二人のアーチャーは、ほぼ同時にその「矢」を放つ。
「ゲート・オブ・バビロン」
「−投影、完了−」
そして、アーチャーVSアーチャーは始まった。
next grail...アーチャーVSアーチャー